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無症候性高尿酸血症 痛風発作を 起こさない人 に注意しなければいけないこと

無症候性高尿酸血症

痛風発作を 起こさない人 に注意しなければいけないことを紹介します。

痛風発作を 起こさない人 症状がなく、合併症を招きやすい 「 無症候性高尿酸血症 」

痛風には、発作による痛みや炎症、長期化した場合に現れる痛風結節など、いくつかの特徴的な症状があります。こうした症状により、痛風に関する知識がまったくない人でも、これは何か重大な病気に違いないと気づき、病院に駆け込むきっかけになります。

しかし、尿酸値がかなり高く、いつ痛風発作を起こしてもおかしくない状態にもかかわらず、痛みや炎症などの症状がまったく現れない場合があります。こうした自覚症状がないタイプの高尿酸血症を「無症候性高尿酸血症」といいますが、近年このタイプが増加傾向にあります。高尿酸血症の怖さは、まずなんといっても激痛の痛風発作を引き起こすことです。

無症候性高尿酸血症は、その恐ろしい痛みがないのですから、運がよかったというように考えがちですが、実はまったく逆です。無症候性高尿酸血症はほとんどの場合、気づかないまま放置されることになり、尿酸値が異常に高いままの状態が長期にわたって続くことになります。
そのため病院に行くきっかけがなく、適切な治療を受ける機会を失ったまま、重大な合併症を招くケースが少なくありません。

腎臓への障害に要注意定期健診で尿酸値をチェック

高尿酸血症の人は、痛風発作を起こしやすいということ以外に、脳卒中や心臓病にかかる危険性の高いことが知られています。痛風発作を起こせば、ほとんどの場合病院で治療を受けることになりますから、合併症の恐ろしさを医師から聞き、自分でも健康に気をつけるようになります。

しかし、症状が出ないために気づかないままでいると、重大な合併症の危険性を高めてしまいます。無症候性高尿酸血症の人が最も気をつけなければならないのが、腎臓への障害です。

腎臓は、肝臓と並び称されるほどの「忍耐強い働き者」の臓器で、症状が出たときは障害がかなり進んでいるケースがほとんどです。

腎臓の障害が進めば、それによって他の重大な生活習慣病を合併する危険性も高まりますし、それがまた腎臓の機能低下に拍車をかけます。最悪の場合は、腎不全から尿毒症を起こし、死に至ることもあります。無症候性高尿酸血症を予防し、またその危険性に対処するためにも、定期的に健康診断を受け、尿酸値をチェックすることが重要です。

腎臓は忍耐強い臓器

腎臓は背中側の腰の少し上あたりに、背骨をはさんで左右にひとつずつ並んでいます。大きさはその人の握りこぶしよりちょっと大きめで、そら豆のような形をしています。

愛嬬のある形に似合わず、ちょっとやそっとのことでは音を上げないなかなかの働き者で、肝臓と並んで「沈黙の臓器」と呼ばれて実際、その忍耐強さは並大抵ではなく、何らかの障害で腎機能が半分に低下しても、自覚症状はほとんど現れません。

それだけに、異常に気づいたときには重大な障害を起こしていたなどということになりかねません。定期的に健康診断で腎機能をチェックするなど、十分に注意する必要があります。腎臓の検査は尿検査、血液検査で行います。

痛風・高尿酸血症の病気について

おどろき ! 痛風発作 はこんなところにも起こる

おどろき ! 痛風発作

おどろき ! 痛風発作 はこんなところにも起こります。痛風発作というと足の親指のつけ根とばかり思われがちですが、実は体中のあちこちに起こります。痛風でこんなところは痛まない、という思い込みから、痛風であることを見逃し、治療を受けるのが遅れてしまう場合もあります

おどろき ! 痛風発作 はこんなところにも起こる 全体の9割が下肢部分だが、肩やひじなどの上肢にも起こる

痛風発作というと足の親指のつけ根とばかり思われがちですが、実は体中のあちこちに起こります。痛風でこんなところは痛まない、という思い込みから、痛風であることを見逃し、治療を受けるのが遅れてしまう場合もあります。

早めに手を打てるように、痛風で痛みの発生する場所を知っておきましょう。初発の痛風発作で最も多いのは、やはりひざから下の下肢部分で、全体の90%を占めます。なかでも最も多いのが足の親指のつけ根で、全体の70%に上ります。圧倒的に多いのが下肢、それも足の親指のつけ根ということになりますが、痛風発作はそれ以外の肩やひじ、手の指などの上肢部分にも起こります。

下肢部分でも、ひざやアキレス腱、くるぶし、足の甲、かかとなどに発生することもあります。足の親指のつけ根以外の場所にも痛風の痛みが起こりうるということを頭の中に入れ、早めに医師の診断を受けるようにします。

90%以上は男性、最近は、女性にも増加の傾向が

痛風は圧倒的に男性が多いのも大きな特徴で、患者全体の90%以上を占めています。発症率にこれほど男女差のある代謝性の病気はほかにありません。
原因としては、男性のほうが女性より尿酸の排泄量が少ないということが考えられています。女性は閉経を迎えると、体内の尿酸量が増加しますが、それでも総量は男性より少ないのが普通です。ただ、最近は女性の発症も増加の傾向にありますから、油断はできません。

慢性化して痛風結節を起こすと体の中に尿酸のコブができる

たびたび痛風発作が起こっても治療をせずに放っておくと痛みが慢性化するばかりか関節が変形したり、動かなくなったしまったりする危険性もあります。
慢性の痛風に多く見られるのが「痛風結節」です。これは簡単にいえば「炭酸のコブ」のように膨らんでくる症状です。
痛風結節が出やすいのは耳介やひじ、手の甲、手の指の関節、あご、アキレス腱、くるぶし、手の甲、かかとなど、比較的体温の低い部分です。
結節は、最初のうちはやわらかく日数がたつにつれて硬くとごつごつした状態に変わってきます。
痛みはなく炎症を起こしたりもしませんが、重症化すると、尿酸結晶の固まりが皮膚を破って出てきてしまうことも珍しくありません。

痛風・高尿酸血症の病気について

痛風の発作 尿酸値 の上昇が原因で起こる

痛風の発作 尿酸値

痛風の発作 尿酸値 の上昇が原因で起こります。尿酸値が上昇するのをおさえなければいけません。

痛風の発作 尿酸値 尿酸は一定の量以上に増加すると結晶化する

尿酸が増えると、なぜ痛風発作が起こるのでしょうか。尿酸が代謝に伴ってできる老廃物だとしても、それだけでは痛風の激痛発作に結びつきません。

痛風発作のメカニズムを理解するには、尿酸のいくつかの特性を知る必要があります。尿酸は、ナトリウムと結合して「尿酸塩」という物質を形成し、血液中に存在しています。

正常範囲内の量なら血液に溶けた液体の状態で、固体になることはありません。ところが、体内で過剰に尿酸がつくられたり、尿酸をうまく体外に排出できない場合、体内の尿酸の量は増加します。尿酸はもともと血液に溶けにくい性質があり、一定の量以上に増加すると、結晶化します。

結晶化した尿酸は関節部などに少しずつたまっていきほす。やっかいなのが、この尿酸の結晶です。顕微鏡でみると白くキラキラと輝いており、雪の結晶のように美しいものですが、その形状は鋭く、針のように尖っています。
といっても、これが関節部を刺激して痛みを発生させるわけではありません。痛風発作の激痛には、尿酸とともに白血球が主役級の役割を果たします。

尿酸塩結晶を撃退するため白血球が攻撃を始める

血液中の尿酸が増え続ければ、尿酸塩結晶の関節部への沈着もどんどん進みます。その結果、一部の結晶が関節部に付着しきれなくなり、関節と関節の間の隙間(関節腔)にはがれ落ちます。そもそも結晶は体にとって異物ですから、ほうっておくわけにはいきません。一部がはがれ落ちることで体の防御システムが働き、異物撃退のため、白血球が出動することになります。

白血球は、リンパ球や単球(血管外へ出るとマクロファージになる)などからできていて、体内に侵入してきた柵菌などの異物を食べたり、抗体をつくったりします。体を侵入から守る「免疫」の役割を担っているわけです。

それだけに白血球の力は相当なもので、異物に対しては容赦のない攻撃を仕掛けます。しかし、一方の尿酸塩結晶も負けてはいません。その針のような形で激しく応戦します。この両者の激烈な戦いこそが、痛風の痛みの原因だったのです。

患部が⊥よ赤く腫れ上がるのも、両者の戟いの末の炎症にほかなりません。こうして、白血球と尿酸塩結晶の戦いが激しければ激しいほど、痛風作の痛みも激しく、戦いが長引けば長引くほど、痛みも長引くことになります。

激戦が終われば痛みは嘘のように消失してしまう

戦いはいつか終わります。関節腔内にはがれ落ちた尿酸塩結晶は、激戦の末に白血球に食べられて消滅します。戟いが終われば、痛みも消えます。

あまりの痛さに身動きもできず、何日も寝たきり状態だったのに、ある日、嘘のように痛みがなくなってしまうのは、まさに戦いが終わったという証拠なのです。

しかし、安心はできません。痛風は、ほうっておくと多くの場合再発します。これは、いったん戦いが終わっても、関節部の尿酸塩結晶がすべてなくなったわけではなく、また新たに生成されたりもするからです。高尿酸血症を治さない限り、関節部への結晶の沈着は続きます。高尿酸血症の人は尿酸塩結晶の生成をくい止めるために、生活改善、必要なら薬物療法によって尿酸値をコントロールすることが大切です。

痛風・高尿酸血症の病気について