果糖 脂質 に変わりやすい 加糖は体内で脂質に変わるので注意する

果糖 脂質

果糖 脂質 に変わりやすい 加糖は体内で脂質に変わるので注意する。

果糖 脂質 に変わりやすい  脂質に転換されやすい糖類は尿酸値上昇の原因にも

炭水化物(糖質)にもいろいろな種類があることを紹介しましたが、これらはでんぷんなどの多糖類、ショ糖などの二糖類、ブドウ糖や果糖などの単糖類の3つに分けられます。

このうち、特にとりすぎに注意しなければならないのが二糖類と単糖類です。穀物やいも類に含まれる多糖類に比べ、二糖類、単糖類は体内に入ってからの分解・吸収が速く、すぐにエネルギーになるという長所があるのですが、とりすぎると脂質に変わりやすく、尿酸値を高める結果を招くからです。

薄味にできるだけ慣れるようにすると、砂糖の使用量も減らせる

二糖類を多く含むものといえば代表格は砂糖。砂糖は大さじ1杯で約胡キロカロリーありますから、とりすぎればエネルギーオーバーにもなってしまいます。

調味料としての砂糖を減らすポイントは、1にも2にも薄味調理を心がけることです。薄味イコール食塩の使用量を減らすということになるのですが、塩味が薄ければ味のバランスをとるために必然的に砂糖の使用量も少なくなります。

薄味でもおいしく食べられる料理を工夫してください。砂糖はコーヒーや紅茶にもつきものですが、必要最小限の使用量にしたいもの。
ケーキなど砂糖をたっぷり使った菓子類を控えることは、いうまでもないでしょう。

果物の食べすぎにも注意、目安は1日80~100キロカロリー

二糖類は、砂糖として甘みがストレートに実感できる分、摂取量には注意も払いやすいのですが、単糖類は無意識のうちにとりすぎてしまうことが多いものです。

単糖類はヘルシーなイメージの強い果物に果糖などの形で多く含まれているため、果物の食べすぎによって過剰摂取を招くのです。果物はビタミンCのほか、ナトリウムを排泄してくれるカリウムなどの供給源として期待できるものが多く、生活習慣病の予防に役立つ栄養源といえます。

しかし、食べすぎるとエネルギーオーバーから肥満につながりやすく、尿酸値の高い人は要注意です。果物に多い果糖は、糖分の中でも特に中性脂肪を作る働きが強く、肥満の原因になるのです。ビタミン、ミネラル源として果物は毎日とるのがよいのですが、1日に80~100キロカロリー程度の分量にとどめておきましょう。

なお、果物には加工品もいろいろありますが、缶詰はビタミンの含有量が少なく、大半はシロップに砂糖が使われています。果汁飲料も砂糖の添加が心配です。水分を抜いたドライフルーツは、糖度が高く、給じて高エネルギーです。生のフルーツと同じ感覚でとらないように注意してください。

果物の80~100キロカロリーの目安

  • グレープフルーツ 中1個(約200g)
  • 温州ミカン 中2個(200g)
  • りんご 中2分の1個(150g)
  • すいか 2切れ(200g)
  • いちご 8~10粒(250g)
  • 柿 中1個(150g)
  • バナナ 中1本(100g)
  • キウイフルーツ 小2個(150g)
  • ぶどう 大10~15粒(150g)
  • もも 大1個(200g)
  • メロン 中2分の1個(200g)
果物の甘みを利用してもう1品

果物には果糖などの単糖類が多く、とりすぎは禁物ですが、その甘みを利用していろいろな食品と組み合わせれば、砂糖控えめ、塩分控えめのさわやかメニューに大変身します。

果物の酸味や風味が味つけのバラエティーを広げてくれます。たとえば、グレープフルーツ、夏みかんなど手近にある柑橘類でフルーツサラダ。
薄皮をむいて果肉を取り出し、サラダ野菜と合わせれば、油や塩分の少ないドレッシングでもおいしく食べられます。好みでシーフードなどを加えてもよいでしょう。
そのほか、かき、パパイヤ、りんごなどはあえものに、キウイフルーツ、オレンジなどは洋風料理のソースにというように、いろいろ工夫してみましょう。
食習慣をストレスなくかえる11のポイントはこちら。

食生活の改善

炭水化物 選ぶ その種類をよく吟味する

炭水化物 選ぶ

炭水化物 選ぶ その種類をよく吟味することが大切です。炭水化物は、エネルギ-はとても多いので注意します。

炭水化物 選ぶ 炭水化物でとるエネルギーは3大栄養素のうちで最大

どんな高級車、名車も、ガソリンがなくては走りません。逆に、ガソリンをあふれかえらせるほど入れたのでは、とても危なくて、これはまたこれで車を走らせることはできません。

栄養学では炭水化物(糖質)、たんばく質、脂質を「三大栄養素」と呼びますが、これらは言い換えればガソリンのようなもの。栄養バランスが大切とよくいわれるように、どれが不足しても人間の生命活動は維持できませんし、過剰に摂取した場合には弊害が出てきます。3大栄養素のうち、1日の食事に占める割合がもっとも多いのは炭水化物ですが、この摂取量も適量を守ることが大切で、多すぎても少なすぎてもいけません。

摂取過剰は血中脂質を増やして動脈硬化を促進させる原因になるので注意

炭水化物は、即効性のエネルギー源として不可欠の栄養素です。不足すると、スタミナがなくなってパテやすくなったり、頭の働きが鈍ったりします。

尿酸値への影響についていえば、摂取量が少ないと、その分たんばく質や脂質からのエネルギー摂取が増えて高脂肪食になり、ケトン体の産生が促されて尿酸の排泄が悪くなります。このような体の中で重要な役割を担う栄養素の摂取量がなぜ問題になるかというと、とりすぎると肥満を招くばかりか、コレステロール、中性脂肪といった血中脂質、特に中性脂肪を増加させ、動脈硬化を進行させる心配もあるからです。

尿酸値の高い人は、その半数以上で血中脂質が基準値を超えており、高い高脂血症の傾向がみられます。食事でさらに血管にダメージを与えるようなことは避けなければなりません。一般的に炭水化物は総摂取エネルギーの55~60%を目安に摂取するのがよいといわれていますが、高尿酸血症の人はその割合を50%強くらいにとどめるのがよいかもしれません。

尿酸値の影響がほとんどない穀類やいも類から摂取する

炭水化物とひと口にいっても、それにはいろいろな種類があります。果物に多いブドウ糖や果糖も炭水化物です。砂糖のショ糖、牛乳の乳糖、あめの麦芽糖も炭水化物ですが、毎日の食事で供給源として主に利用されるのはでんぷんです。主食として食べる穀類をはじめ、いも類、豆類などに多く含まれる炭水化物です。

炭水化物は、その種類によって、尿酸値などに与える影響が異なります。たとえば、でんぷんは他の糖類より脂質に転換されにくく、結果として尿酸値を上げにくいことがわかっています。また、でんぷん質の食品は、食物繊維やビタミンなどの供給源としても期待できます。

このようなことから、炭水化物はでんぷんでとるのが望ましいといえるでしょう。ただし、くれぐれもエネルギーオーバーにならないよう摂取量には十分に注意してください。

主食のエネルギーの目安

  • 食パン 6枚切り 1枚(60グラム)160kcal
  • 赤飯 茶碗1肺(160グラム)300kcal
  • ごはん 茶碗1杯(130グラム)220kcal
  • うどん ゆで 1玉(240グラム)250kcal
  • クロワッサン 1個(30グラム)130kcal
  • ロールパン 1個(30グラム)100kcal
  • スパゲッティー 干し 1食分(100グラム)380kcal
  • 中華麺 蒸し 1玉(170グラム)340kcal
  • そば ゆで 1玉(210グラム)310kcal
主食メモ「麦飯」がいい

かつて「麦めし」といえば節米が大きな目的で、貧しさを連想させるものでした。ところが、最近は健康食として見直され、コンビニ弁当などにもお目見えするようになっています。

麦は酸性体質を改善し、血糖や尿糖を下げ、血液循環を促すアルカリ性食品です。カルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2 、食物繊維などの含有量も精白米より多く、栄養供給源としても期待できます。

麦はいろいろな形で流通していますが、最も一般的で手に入りやすい精麦は押し麦です。押し麦と米を好みの割合で合わせ、2 割増しの水に30分以上つけてから炊飯器で普通に炊くだけ。押し麦を使えば、簡単に麦めしができます。

食生活の改善

食物繊維 便秘 や肥満を防ぐ 食物繊維をしっかり摂る

食物繊維 便秘

食物繊維 秘 や肥満を防ぐ 食物繊維をしっかり摂ることが重要です。

食物繊維 便秘 を予防して 脱・生活習慣病の最後の切り札

食物繊維(ダイエタリーファイバー)は糖質の一種で、その中でも人間の消化酵素では分解されない成分をさします。

食物繊維は栄養として体に吸収されるものではないため、栄養面では重要視されてきませんでしたが、深刻化する生活習慣病の予防に役立つことが次々と明らかになり、現在ではたんばく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに次ぐ「第六の栄養素」と呼ばれるようになりました。
主な働きをあげてみましょう。ブドウ糖の吸収速度をゆるやかにし、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ1糖尿病の予防・改善に有効血中コレステロール値を正常にコントロールする1動脈硬化や心臓病、循環器系疾患などの予防・改善に有効発がん性物質など腸内管の有害物質を排出する1がんの予防、食品添加物などの害の軽減に有効
便をやわらかくする→痔の予防・改善に有効
便のかさを増やして腸の働きを活発にする→便秘の予防・改善、大腸がんの予防に有効
腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える→便秘の予防・改善に有効

肥満の予防・改善効果も痛風の人には見逃せない!

このように、尿酸値の高い人が併発しやすい糖尿病などの疾患の予防と改善に食物繊維は絶大な威力を発揮しますが、働きとしてもうひとつ見逃してはならないのが、肥満の予防・改善効果です。

繊維質の食品はよくかまないと飲み込めないため、必然的にかむ回数が増えます。このことによって、満腹中枢が刺激され、食べすぎによる肥満を予防・改善してくれるというわけです。

また、食物繊維の供給源となる食品のほとんどは、低エネルギーです。たくさん食べてもエネルギーオーバーになる心配がないのです。
食物繊維の目標摂取量は1日20~25グラムとされていますが、現在の日本人の摂取量は平均15~16グラム程度と不足の傾向にあります。少なくとも目標摂取量はクリアするように心がけ、ウェイトコントロールに役立てましょう。
最近の日本人の腸の傾向とさまざまな症状

せっかくのメリットをデメリットに変えないように

食物繊維をたくさんとるときに注意したいのは、カルシウム、鉄、ビタミン類など他の栄養素の不足です。食物繊維は体の中をスルスルと通り抜けていきますが、そのときに各種栄養素を道連れにし、栄養として消化・吸収される前に便と一緒に排泄させてしまうことがあるからですカルシウム、鉄、ビタミン類は、それでなくても不足しやすい栄養素です。併せて多めに補給することが大切です。

なお、食物繊維を急にたくさんとると、人によってはおなかがはったり、下痢や腹痛を起こすことがあります。これは一過性のもので、心配ありません。少しずつ量を増やしていくようにしてください。

食物繊維には水溶性と不溶性がある

食物繊維は、野菜やきのこに多く含まれる「不溶性食物繊維」と、こんにゃく、海藻、果物などに多く含まれる「水溶性食物繊維」の大きく2つに分けられます。

食物繊維にはいろいろな働きがありますが、発がん性物質などの有害物質を外へ追い出す働きをするのは主不溶性食物繊維、血糖の上昇抑制や血中コレステロール濃度の正常化に働くのは主に水溶性食物繊維です。
便秘と下痢で食べ分ける(水溶性・不溶性食物繊維)

食生活の改善